言わずと知れた18禁ゲームの名作、「車輪の国、向日葵の少女」。
シナリオライターのるーすぼーい氏は最近では無能なナナなどの原作者としても有名です。
プレイしたのはかなり前で細かい設定等は少し曖昧なのですが、該当シーンが一つあったことを思い出したので書きます。
初夏。
公式あらすじ
罪を犯すと『特別な義務』を負わされる社会。
罪人を更正指導する『特別高等人』という職業を目指す主人公・森田賢一は、その最終試験のため、とある田舎町を訪れる。
『1日が12時間しかない』、『大人になれない』などといった義務を負う少女たちと学園生活を送るが、『恋愛できない』少女・夏咲と出会ってから、賢一の歯車が狂いだす。
崖にひっそりと建てられた自分の墓、
山間洞窟に隠された父親の遺産が次々と賢一を追い詰めた。
贖罪を問われることになった男が見た、車輪の国の真実とは……。
一般に泣けるゲーム、いたるところに伏線が張り巡らされたシリアスで緻密なシナリオ、しかし腹を抱えて笑えるギャグセンスも光ると、どの評価軸からも大体高評価されているゲームですがこれを支えているのに一つ、こちらを世界観にぐいぐい引き込んでくるるーすぼーい氏の高い文章表現力があります。
そうして感情移入十分な状態になったところで、心臓がきゅうぅっとなるようなヒロインの過去が自らの口で述懐されるのだからその時の微NTR感、焦燥感といったら他では中々味わえない感覚です。
なんの前情報もなく初見でプレイするのが一番楽しめると思うので、シナリオの根幹に関わる内容ではないのですが一応以下ネタバレ注意と言っておきます。
ヒロインの身に起きていた微NTR感満載の過去・・・
ヒロインの一人夏咲の過去回想で、寮の管理人のおじさんと仲良くなり特殊な境遇から来る寂しさから共依存関係になっていき、いつしか夏咲はおじさんのことを本当のおとうさんのように感じるようになっていきます。
しかし夏咲は病み気味ではありますが無自覚で男を狂わせるほどの絶世の美少女。
そんな子に懐かれるうちにおじさんは。。それとも関わるのはリスクしかない特殊な状況に身を置く独りぼっちの夏咲に近づいたのははじめからそういう目的だったのでしょうか。
真相はわかりませんが、とにかくおじさんは夏咲のことを娘のように可愛がり、時に「こういう挨拶が一般的な国もあるんだよ？」と頬にキスしたり、日に日にスキンシップは過剰になり、その肩に、その太ももに触れます。夏咲が少しでもそれに動揺するような仕草を見せれば露骨に目を泳がせ、焦り、「おとうさん」を取り繕います。
もはや最初のころのような純粋な信愛から来る温かさのような繋がりを、夏咲は感じられなくなっていきます。
夏咲の身体に注がれるその目は、娘をみる目というにはいくらか無理があり、手で触れたことを必死に弁解してぺこぺこ謝罪し、だれにも言わないでねと焦りを滲ませる表情は年頃の少女にセクハラしたいだけの中年オヤジのそれなのです。
けれど精神的に弱っており、当時そのおじさんとの歪な繋がりを唯一の心の拠り所としていた夏咲には、明確にそれを拒むことなどできませんでした。
一緒にお風呂に入ろうと言ってくるのをおかしいと思いながらも断れずおじさんと一緒に入ったことを告白します。
そして、ついには寮のベッドに侵入してきて夜這いまで掛けられます。こちらは未遂に終わりますが。
これらの体験がヒロインの口から淡々と語られるシーンはとても強烈なインパクトがありました。
微NTR感のあるシチュは以上になりますが、そもそもシナリオがめちゃ良いのでやったことない人はプレイして損はないと思います。
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